予防接種とは
感染症にかからないように、あるいは重症化を防ぐためにワクチンを接種することです。
ワクチンには、病原体(細菌、ウイルスなど)の病原性を極限まで弱めた生ワクチン、病原体を死滅させて病原性をなくした上で必要な成分だけを取り出して作られた不活化ワクチンなどがあります。ワクチンを接種することで特定の感染症に対する免疫がつくられます。
予防接種の目的
- 個人の感染予防
- 感染症の発症や重症化を予防します
- 集団での流行防止
- 多くの人が免疫をもつことで(集団免疫)、社会全体での感染症の流行を抑制します
- 重篤な合併症の予防
- 肺炎や脳炎、心筋炎など命に関わる合併症を予防します
予防接種が勧められる方
- 慢性心疾患
- 慢性肺疾患
- 慢性腎臓病
- 慢性肝疾患
- 糖尿病
- 自己免疫性疾患
- 悪性腫瘍(癌)
- 臓器移植後
- 免疫不全
当院で可能な予防接種
- インフルエンザワクチン
- 肺炎球菌ワクチン
- 新型コロナワクチン
- 帯状疱疹ワクチン
- 成人風しんワクチン(MRワクチン)
- 日本脳炎:2期(9歳〜13歳未満)
- DT(2種混合):11歳〜13歳未満
- 接種には事前予約が必要となります。電話または受付でご相談下さい。
ワクチン接種は公費助成が行われています
詳細につきましては、お住まいの市町村のホームページをご参照ください。
インフルエンザワクチン
インフルエンザとは、インフルエンザウイルス(A型、B型)に感染することで発症します。12月〜3月に流行することが多く、38℃以上の高熱や咳、喉の痛み、鼻水、頭痛、関節痛などの症状がでます。
高齢の方や基礎疾患(心臓病、糖尿病、呼吸器疾患など)がある方は、肺炎や基礎疾患の増悪など合併症の原因となり重症化することがあるため、接種が勧められます。
予防には手洗いやマスクの着用などがありますが、ワクチン接種が有用です。接種による効果は約5ヵ月間持続します。接種後効果が認められるまでに約2週間必要なため、12月までの接種が望ましいです。
インフルエンザワクチンには認知症の発症リスクを低下させるとの報告もあります。
- 接種回数
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- 13歳以上:1回
- 13歳未満:2回(2~4週間間隔をあけて)
- 費用(税込)
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- 定期接種:1,200円(生活保護受給者は無料)
- 任意接種:3,000円
◯
2歳〜18歳には経鼻ワクチン(フルミスト®︎)があります。弱毒化されたインフルエンザウイルスを使用した生ワクチンで、接種回数は1回のみです。鼻にスプレーするため鼻やのどの粘膜に免疫ができ、ウイルスが侵入するのを防ぎ高い発症予防効果が期待できます。
<費用(税込)> 8,000円
◯ 75歳以上には高用量インフエンザHAワクチン(エフルエルダ®︎)があります。高齢者における入院の抑制効果は従来ワクチンに比べて高いと報告されています。
<費用(税込)> 未定
肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌は人の鼻や喉に常在しますが、免疫力が低下すると肺炎や中耳炎、髄膜炎の原因となります。
肺炎は日本人の死因第5位であり、また死亡者の9割以上が高齢者です。また基礎疾患(心臓病、糖尿病、腎臓病、呼吸器疾患など)がある方も、肺炎を発症すると重症化しやすいです。肺炎による入院は日常生活動作(ADL)や嚥下機能の低下を招き、退院後も再発や誤嚥性肺炎を繰り返すリスクとなるため予防が重要です。
プレベナー20®︎(20価肺炎球菌結合型ワクチン:PCV20)
- 費用(税込)
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- 定期接種:未定(生活保護受給者は無料)
- 任意接種:11,000円
キャップバックス®︎(21価肺炎球菌結合型ワクチン:PCV21)
成人に特化して開発された肺炎球菌ワクチンで、成人の侵襲性肺炎球菌感染症原因菌の約80%をカバーし、1回の接種で長期間の免疫持続が期待できます。
- 費用(税込)
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- 任意接種:16,000円
新型コロナワクチン
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)による感染症のことです。風邪症状(発熱、のどの痛み、咳、鼻水など)や味覚・嗅覚の異常、肺炎を起こします。
感染力が強く、また高齢の方や基礎疾患(心臓病、糖尿病、呼吸器疾患など)がある方は、重症化や基礎疾患が増悪しやすいためワクチン接種が勧められます。
- 費用(税込)
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- 定期接種:4,700円(生活保護受給者は無料)
- 任意接種:15,000円
帯状疱疹ワクチン
乳幼児期に水痘帯状疱疹ウイルスに感染すると水ぼうそう(水痘)を発症し、その後水痘帯状疱疹ウイルスは体内の神経に潜伏します。加齢やストレス、免疫力の低下によりウイルスが再活性化すると痛みを伴う発疹や水疱が神経に沿って出現します(帯状疱疹)。50歳以上で発症リスクが高まり、3人に1人が生涯に1回以上発症するとされています。
ワクチン接種により、帯状疱疹の発症予防や重症化の抑制、合併症である帯状疱疹後神経痛の予防が期待できます。帯状疱疹発症後も再発リスクがあるため、症状安定後1年以内のワクチン接種が望ましいです。
また心筋梗塞や脳卒中、認知症の発症を抑制する可能性も報告されています。
| 商品名 | 乾燥弱毒生 水痘 ワクチン 「ビケン®︎」 |
乾燥組換え 帯状疱疹 ワクチン 「シング リックス®︎」 |
|---|---|---|
| 種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
| 接種回数 | 1回 | 2回 (2ヶ月以上 間隔を空ける) |
| 接種方法 | 皮下注射 | 筋肉注射 |
| 帯状疱疹の 予防効果 |
約60% | 90%以上 |
| 帯状疱疹後 神経痛の 予防効果 |
約60% | 約90% |
| 効果持続 (有効性) |
5年後で約40% | 10年後で約70% |
| 定期接種時 の費用 (税込) ※1 |
2,500円 | 6,000円×2回 |
| 任意接種時 の費用 (税込) ※2 |
8,000円 | 22,000円×2回 |
- ※1 国の制度に基づく
- ※2 補助額は自治体により異なります
<注意点>乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン®︎」の接種後に別の生ワクチンを接種する場合は、27日以上の間隔を空ける必要があります。
